Page: 1/1   
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| スポンサードリンク | | - | - |
さよならキッド
こんばんは。
PC不調のため、しばらくネットから離れていました。
DCも試したもののネットにつなげず…。
(さらに言えば繁忙期に重なったのも大きい)

さて、私がネットに繋げなかった約1週間の間に、任天堂『Wii』の発売を
はじめとする、年末の新作ラッシュがあります。
昨年は現行機(PS2・DS)による盛り上がりをみせていたゲーム市場ですが、
今回は新世代機も加わり、さらに注目が集まった模様でした。

・・・ただ、WiiもPS3も品不足で当分は『集まった』どまりなのでしょうが。
(PS3に至っては失速の懸念も。『GT』『メタルギア』まで持つのか?)


そんななか、PSE法の逆風を撥ね退けDCの新作が発表されたそうですが、
そのネタを跳ね除けてしまったのは↓

キッド:負債額約5億3000万円、自己破産申請へ(毎日新聞『まんたんウェブ』)
http://mantanweb.mainichi.co.jp/web/2006/12/53000.html

………
……

ゲーム市場が賑わっているといわれてますが、それは一部のみのようですね。

SS⇒DCユーザーとしては『移植モノのギャルゲーに強い』という印象が強いメーカー
※1、がっぷ獅子丸サンもキッドやNECインターチャネル(当時)を
『ハード末期にギャルゲーを大量投下するハゲタカ』(要約)※2
として挙げていたほどです。

SSでは末期までソフトを供給し、DCでも04年秋までは参入していたのですが、
それ以降はPS2メインになり、プライベートでは買わなくなりました。

それでも流通に携わるものとしてチェックを続けていましたが、
さほど逼迫した印象は受けていなかっただけに、今回の件はあらゆる方向で考えさせら
れる出来事でした。


その『あらゆる方向〜』について、特に気になった点を述べさせていただきます。
それは『ギャルゲー=ハードの末期』説。

過去のPCエンジン・SS・DCは、競合機との戦いで不利になると、
いわゆるサードパーティからの『美少女モノ』の投入(エロゲーからの移植)が相次ぎ
『ギャルゲーハード』と揶揄されて生涯を終えるパターンがみられました※3

以前ならば『PS−SS』『初期DC−末期SS』『PS2−後期DC・末期PS』のような関係が
あり、うまい具合に成り立っていたのですが、据置機が実質PS2独占になった時点で
この関係が崩れ、ギャルゲがPS2になだれ込んできました。

PS2を販売するSCEの『ギャルゲーアレルギー』の鈍化※4・ユーザー層の広がり・
『恋愛モノ=オタク』のイメージ改善(女性ユーザーの増加もあるだろう)も、
その系統〜ギャルゲだけでなく『美少女(美少年)・恋愛モノ』への広がりを支えた
と云えます。

一方でPS・SS時代は前述の『キッドやインチャ』がメインでしたが、
PS末期やDCの時代になるとプリンセスソフトやアルケミストと云った新参者も現れ、
さらに従来からの家庭用メーカー、さらにはエロゲー(=原作)を出しているメーカー
(アクアプラス=リーフなど)も家庭用に参入してくるようになりました。

あわせて『メディアミックス』の流れで、雑誌社(角川書店・メディアワークスなど)も
オリジナルタイトルや原作モノのを導入し、前述の新参者のPS2参入でさらにタイトルは
増加し、ショップの棚とネットの枠をあふれさせる結果となっています※5

毎日誌ではキッドの破産の理由として『携帯機との競合』を挙げられています。
しかし実際は『携帯機』でなく『娯楽』『同業者』との、とするのが正しいはずです。
携帯機と云えども、多数は前述のギャルゲーと同じ有様なのですから。

今回の一件は、多くの成人(生活習慣)病と同じく、自覚症状の無いなかで起きたこと
と痛感しました。
携帯機だ新型機だと浮かれている業界にいる私に対して、キッドの自己破産は肝に銘じる
出来事となりました。



●オチ
エレクトロ二クス・アーツ(EA)でなんとかしてくれないかなぁ
※6
世界最大のメーカーであるEAも、『萌え』にはてんでダメなようですし。


■その後(2/8追加)
キッドのコンテンツ権利は、サイバーフロント社が得たとのことです。(2/2発表)
ただ、このようなケースは稀でしょう。
(コンテンツの力がなければ引き取るところもない)

ところで、キッド恒例のクリアファイル(購入者特典)は今後もつくのでしょうか。






※1:当時、ゲームから離れていた筆者がSSに戻ったのも、キッドがSSに移植した
 『Piaキャロットへようこそ!!』がきっかけだったりする
※2:『ゲーム業界のフシギ』(太田出版)より。
※3:実際は異なるのだが、一般層からするとそういう印象らしい。
 DCも末期はSHTモノばかりだったし、SSも『FFリベンジ』だったし。
 ハナから『末期状態』だったとネタにされるPC-FXも、その芯の部分は…?
※4:PS時代はPC移植モノのギャルゲーのタイトルがPS版で変えられていたのは
 有名な話。PS2『Kanon』のときに移植スタッフが「かえないで」とがんばったのが、
 その流れを変えたとかないとか。
 もっともSCEとしては『売れればOK』なのでしょうが。
※5:現場に立つ者として『売れるギャル(キャラ)ゲー』は非常に少ない、と付け加えて
 おく。2本以上入荷すると大抵は不良在庫となるのがオチ(1本でもなること多数)。
 売れたタイトルより売れない方を挙げるほうがラク。
 さらに云えばDCの『アンダーディフィート』を売ったほうが遥かに売上がとれる
 自信あり。
※6:キッドのPS2タイトルは、EAの流通扱いになっている。
 ただし『スーパーライト(SL)2000』化タイトルはコナミ扱い。
 (SL2000シリーズを扱うサクセスがコナミの流通を使っているため)
| 小泉 亮 | 04:18 | comments(1) | trackbacks(1) |
『50%』では落第点〜未だ改善されないCEROレーティングの認知率〜
おはようございます。


国会では『子どもたちの教育を改善しよう』と法の改定を目指しているそうですが、
こういう話を聞くと「あんたに言われたくないよ!」とツッコミたくなります。

●本会議場ではマナー守って=河野衆院議長が再び苦言(11/30時事通信社)
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061130-00000079-jij-pol

・・・『再び』ということは、以前もあったのですか?<永田町の方々



さて、本題。
11/27日に(社)コンピューターエンターテインメント協会(CESA)による
『東京ゲームショウ(TGS)2006来場者調査報告書』(以下「06年報告書」)
が公開されました。

◆調査データはこちら↓
http://report.cesa.or.jp/book-list/gameshow.html

毎回ユーザーからの意見や*アンケート結果が興味深い内容でありますが、
今回はタイトルの通り『レーティング問題』について。
(以下の記事は「06年報告書」50〜53ページ『レーティングマークの認知状況』より引用)


Q:ゲームソフトにレーティングマークがついていることを知っていますか?
A:知っていて実際にマークが付いた商品を見たことがある⇒44.4%(41.1)
 知っているがまだマークが付いた商品を見たことが無い⇒5.1%(7.1)
 知らなかった                   ⇒47.7%(50.4)

※(カッコ)内は05年の同調査の結果


今回のショウでは特にライト〜ミドル層が多く来場したとされる中での調査とは云え、
いまだ認知率が半分に満たないのは問題です。
自治体レベルでの有害指定ラッシュや『Z区分(18禁)』枠の導入、それらに伴う報道が
あるにもかかわらず、いまだ半数以上…ゲームショウまで足を運ばないユーザーも含むと
大多数…のユーザーが、レーティング制度の存在自体を知らない状態であると
考えられます。
さらに『理解している』レベルを含むと、さらに数値は下がることは確実です。


事実、調査をしたCESAも「来場した女性層とライト層の認知度が依然として低い」と
論評しており、この点の改善は急務…というより、設立して4年以上経っても
未だ大多数のユーザーの認識を得ていないCEROの存在価値をも疑うと言えます。

これについての対策として、以前から私は
「パッケージや説明書にレーティング制度についての説明を記載せよ」
と述べて(もちろんCERO/CESAに対しても)います。

しかし、現時点でそのようなことが確認できているのはバンダイナムコ・タカラトミー・
マイクロソフト(XBタイトル各種)・ハドソンの4社のみ。
しかもタカラトミー以外は説明書に記載されているため、説明書を読まないと解らない
のです。

すでに多くのメーカーで商品・広告へのレーティング表記の実施やWeb上でのCEROの説明
は実施されています。
しかし、いわゆる『ライトユーザー』がWebやチラシを見てまでCEROやレーティング制度
を知ろうとするでしょうか?
説明書を表紙から最後のページまで読むユーザーはどれだけいるでしょうか?


DSの登場を始めとするライト層からの注目で、いままでゲームに触れなかったユーザーが
増加し、さらにプレゼントなどで子どものためにゲームを購入する大人も増えました。
一方で、十分な知識や情報提供がないまま、「話題だから」「面白そうだから」
「子どもが欲しがってるから」と購入する消費者が増えています。

ショップレベルでの対応を期待する方もいるかと思いますが、
以前も(05年11/6)お話したとおり、もともとレーティングに厳しいところや東京都との話し合いに参加した
ところなどごく一部を除きお寒い状況です。
事実、Z区分が導入されて数ヶ月でポスターや告知は消え、Z区分のゲームが堂々デモられ
区分陳列も行われずというありさま。
(Z区分タイトルはデモ・試遊・商品の展示にも自主規制がある)

メーカー主導によるショップに対する指導や立入も、Z区分導入後はまったくといって
いいほど(公式には)行われていません*1。


また、スタッフの知識も不十分と言わざるを得ませんし、現場・上層部の取り組み方
にも左右されます。(自主規制の基準が1年で2回も替わるというのも問題であるが*2)
チェーン店『わんぱくこぞう』のように、FC元(=上層部)で厳しい対応を取らないと、
現場(ショップ)も動けないし動かないと云えます。


そのような状況を改善するには、残念ながら厳しい対応が必要と考えています。
発売日前に販売する『フライング』をすれば卸の停止などのペナルティを行うように、
メーカーもレーティング制度を守らないショップに対してペナルティを課すべきです。

また、告知や宣伝についてもレーティング制度に基づき定期的に←重要
調査を行い、その結果を公表し制度にフィードバックしていくことも必要です。
コストの問題なんて声も聞こえそうですが、前述の「レーティング違反へのペナルティ」
を明確にすれば、問題はないはずです。
もちろんレーティング違反をしたメーカー側にも同様にペナルティを課すこともSETで。
*3

で、結論。
「メーカー側はレーティングを付けて終りでいいのか?」
「ショップの取り組みをあてにしては不十分」
ということを、くどいようですが挙げさせていただきます。


*1:日本版『GTAサンアンドレアス』発売前の1/15からCESA主導で行うそうだが…
*2:02年6月CERO設立当初の「情報提示であって規制ではない」対象年齢表記⇒
 神奈川県の『GTA3』有害指定後の05年7月に『18歳以上対象(C18)』作品の17歳以下
 への販売自粛⇒06年5月の『Z区分』導入。
*3:例としてPS2『お姉チャンプルゥ』(D3パブリッシャーズ)、海外版PS2/XB『GTAサン
 アドレス』(ロックスターゲームズ)の性的描写。
 『GTA』は米国の倫理団体ESRBにより対象年齢の引き上げを受けたのに対し、
 『お姉』はあやふやなままに葬り去られた。
 (『GTA』の場合は引き上げによって多くの小売での販売が実質締め出されている)
| 小泉 亮 | 07:00 | comments(0) | trackbacks(0) |

Calendar

     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< December 2006 >>

Sponsored Links

Profile

Recommend

shinkansen

ありがとう0系新幹線 ブログパーツ

Search

Entry

Comment

Trackback

Archives

Category

Link

Feed

Others

無料ブログ作成サービス JUGEM

Mobile

qrcode