【1億円】いくら4月1日だからって・・・【払います】
2008.04.04 Friday | category:-
おはようございます。
1日はエイプリルフールでしたが、それどころでは無いため、
何も楽しめず「また来年〜」の表示のみ見る羽目となりました。
さて、そんな中4/1に出たのにエイプリルフールでない事柄を。
●ブックオフ「著作者団体に1億円払います」
4/1朝日新聞・朝刊(asahi.com)
4/1朝刊の社会面に小さく載っていました。
古本店大手の『ブックオフコーポレーション』が、書籍の著作者団体に
「著作物使用料に類するものを支払いたい」ということで1億円を支払うと
いうことですが、過去の中古ゲーム問題を思い出しました。
メーカーとショップが争う中、01年春にカルチュア・コンビニエンス・クラブ
(CCC=TSUTAYA)が「リサイクルソフトの売上の2%をメーカー側に還元」*1
という案を出し、メーカーが主張する「中古利益の還元」を叶える形で中古売買を
広げようということだったのでしょうが、結局メーカー・他社ショップどちらからも
反応は無いまま、CCCは秋より試験運用を開始したものの*1、
裁判は翌春に終結(02年4月)し、適正な流通であれば自由に売買できるようになった
ため、結局CCCの取り組みも立ち消えとなった模様です*2。
今回のブックオフにしても01年のCCCにしても、
「本来は権利金の支払いが不要である中古市場から、権利者へ還元する」
「権利者からの中古市場バッシング対策or新品・中古の共存を狙う」
ということでは一致しています。
ただ、CCCの場合は「法的な権利でもめている最中*3」の妥協案であったのに対し、
ブックオフの場合は「法的な根拠はないけど、支払う」、もらう側(権利者)も
「何の名目で受け取るかなどを著作者団体側は今後、協議する」(asahi.com記事)
という、説得力に欠ける内容です。
(それ以前にブックオフ社自体が記事の情報に対し「コメントできない」としている)
現行の法においては、書籍に限らずCD・DVD・ゲームソフトなどの著作物は、
ユーザーの手に適正な手段で渡れば、譲ろうが捨てようがフリスビーにしようが
OKとなっています。
(公開や引用、コピーには制限がかかるが)
しかし、今回のブックオフ社の対応は何を狙ったものなのでしょうか。
ブックオフをはじめとする新古書店に対する権利者からの批判をかわすものという
説が大きいですが、これに乗じて他の権利者(特にデジタル系)からも直接・間接の
要求=ギブ・ミー・権利金が起こることが考えられます。
特にDVD(ビデオ)やPCゲームは未だに『当社は中古販売を一切許可していません』
表記が多く残っていますし、家庭用ゲームについても前科*4がありますので、
これらに対する対抗策もブックオフ社は考慮するべきでないでしょうか。*5
*1:01年3/12付&9/13付のプレスリリース内
*2:02年度以降のリリースには記載が無い
*3:何度か記載しているが、「ゲームソフトには消尽しない頒布権があるか?」と
いうことで裁判が行われていた。
権利者がこの『頒布権』を持っていると、流通側もユーザーも権利者のOKなしに
他の人に貸したり売ったり捨てたりできなくなるという、著作権の中でも強力なモノ。
*4:ハナから許諾する気のない『無許諾中古撲滅キャンペーン』とか。
*5:法的根拠の無いこの支払い提案こそが『考慮』であるという説も
1日はエイプリルフールでしたが、それどころでは無いため、
何も楽しめず「また来年〜」の表示のみ見る羽目となりました。
さて、そんな中4/1に出たのにエイプリルフールでない事柄を。
●ブックオフ「著作者団体に1億円払います」
4/1朝日新聞・朝刊(asahi.com)
4/1朝刊の社会面に小さく載っていました。
古本店大手の『ブックオフコーポレーション』が、書籍の著作者団体に
「著作物使用料に類するものを支払いたい」ということで1億円を支払うと
いうことですが、過去の中古ゲーム問題を思い出しました。
メーカーとショップが争う中、01年春にカルチュア・コンビニエンス・クラブ
(CCC=TSUTAYA)が「リサイクルソフトの売上の2%をメーカー側に還元」*1
という案を出し、メーカーが主張する「中古利益の還元」を叶える形で中古売買を
広げようということだったのでしょうが、結局メーカー・他社ショップどちらからも
反応は無いまま、CCCは秋より試験運用を開始したものの*1、
裁判は翌春に終結(02年4月)し、適正な流通であれば自由に売買できるようになった
ため、結局CCCの取り組みも立ち消えとなった模様です*2。
今回のブックオフにしても01年のCCCにしても、
「本来は権利金の支払いが不要である中古市場から、権利者へ還元する」
「権利者からの中古市場バッシング対策or新品・中古の共存を狙う」
ということでは一致しています。
ただ、CCCの場合は「法的な権利でもめている最中*3」の妥協案であったのに対し、
ブックオフの場合は「法的な根拠はないけど、支払う」、もらう側(権利者)も
「何の名目で受け取るかなどを著作者団体側は今後、協議する」(asahi.com記事)
という、説得力に欠ける内容です。
(それ以前にブックオフ社自体が記事の情報に対し「コメントできない」としている)
現行の法においては、書籍に限らずCD・DVD・ゲームソフトなどの著作物は、
ユーザーの手に適正な手段で渡れば、譲ろうが捨てようがフリスビーにしようが
OKとなっています。
(公開や引用、コピーには制限がかかるが)
しかし、今回のブックオフ社の対応は何を狙ったものなのでしょうか。
ブックオフをはじめとする新古書店に対する権利者からの批判をかわすものという
説が大きいですが、これに乗じて他の権利者(特にデジタル系)からも直接・間接の
要求=ギブ・ミー・権利金が起こることが考えられます。
特にDVD(ビデオ)やPCゲームは未だに『当社は中古販売を一切許可していません』
表記が多く残っていますし、家庭用ゲームについても前科*4がありますので、
これらに対する対抗策もブックオフ社は考慮するべきでないでしょうか。*5
*1:01年3/12付&9/13付のプレスリリース内
*2:02年度以降のリリースには記載が無い
*3:何度か記載しているが、「ゲームソフトには消尽しない頒布権があるか?」と
いうことで裁判が行われていた。
権利者がこの『頒布権』を持っていると、流通側もユーザーも権利者のOKなしに
他の人に貸したり売ったり捨てたりできなくなるという、著作権の中でも強力なモノ。
*4:ハナから許諾する気のない『無許諾中古撲滅キャンペーン』とか。
*5:法的根拠の無いこの支払い提案こそが『考慮』であるという説も
⇒ 小泉@筆者 (03/22)
⇒ 無限堂 (03/14)
⇒ 通りすがり (02/19)
⇒ ハムムー (02/01)
⇒ ななし (06/22)
⇒ 小泉@管理人 (10/25)
⇒ ナナシ (10/20)
⇒ 小泉 亮 (03/09)
⇒ かばら (03/02)
⇒ 小泉 亮 (11/28)