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朝日が再び
ここに本文を記入してください。
 こんばんは。
12/3に続き、朝日新聞は7日づけ夕刊コラムにて再び都条例に『NO』を突きつけました。


↑5ページ 文化欄『深層/新層』より転載
漫画表現の気勢と社会規範
官の「拡大解釈」に警鐘

詳しい内容については省略させていただきますが、
戦前〜戦中に内務省が行った児童書の内容への指示・検閲
⇒出版界は「青少年健全育成のためなら」と皆賛成した
⇒しかし基準は曖昧で、結果として当局の顔色を伺いながら作らざるを得ない体制に

これは公権力による『青少年のため』というきれいごとが『出版社=表現・言論そのものへの圧力』であったことを指し示す出来事であったととれます。
(記事では『当時最大の大衆向け出版社であった講談社を狙い撃ちしたものではないか?』と指摘)

記事では改正案の内容を3日に漫画家によって開かれた会見内容を引用したうえで、
「子どもを守る」という目標の前では、「表現の自由」は霞みがちになる。
だが、だからこそ、漫画や児童書の規制を入り口に、権力が表現をコントロールしようとした歴史を、もう一度かみしめたい。
(斜線部は記事より引用)

と締めています。

産経・読売といった規制派ベッタリ新聞はともかく、『表現の自由の是非』だけで語られることが多かった新聞・TVの中では、今回の問題の本質を見事に指摘していると云えます*。

あえて苦言を言うならば、
「もっと早く、このコラムを出してくれれば・・・」




*:だからといって、朝日新聞を手放しで褒めちぎるわけではないが・・・
| 小泉 亮 | 04:02 | - | - |
朝日が突きつけた、条例案への『NO』
 こんばんは。
朝日新聞が条例案に対し『NO』を突きつけました。

都の漫画規制―手塚、竹宮の芽を摘むな

漫画とアニメを名指しして、東京都が性描写の規制を強める条例の改正案を議会に出した。

今年6月の議会で否決された案を手直しし、規制の対象を「法に触れる性行為や近親間の性行為を、不当に賛美し、誇張したもの」とした。

漫画家、法律家、日本ペンクラブなどが「行政の勝手な判断で取り締まれる余地が大きく、創作を萎縮させる」と今回も強く反対している。

都条例にはすでに「性的感情を刺激し、健全な成長を妨げるおそれがある本や雑誌を青少年に売ったり見せたりしない」規定がある。知事は、出版社などに必要な処置の勧告や、「不健全図書」の指定ができる。「わいせつ物」に該当すれば刑法の取り締まり対象だ。漫画は野放しではない。

それでも不十分というのが都の言い分だ。確かに眉をひそめたくなる漫画もあるし、子供の手の届く所に置くべきでないと考える人は多い。

しかし、そのためのルール作りと運用を、行政にゆだねることの是非は、切り離して考えなければならない。

基本的人権の中でも最も重要な一つとされる「表現の自由」とかかわる規制だ。まず、当事者の自主的な取り組みを尊重するのが筋だろう。

出版社や書店などの団体は、外部の有識者を加えた委員会を設け、青少年に不適切なものにマークを付け、書店で専用棚に置いたり、袋やテープで封じたりする自主規制をしている。

多様な意見を聞き、自らをより厳しく律する努力を続けてもらいたい。7歳も17歳も「青少年」でくくる現状の矛盾の解決のために、読者の年齢を考えた表示の検討なども進めてほしい。

意見が分かれる表現があっても、青少年に届けたい漫画はある。

竹宮恵子さんは「風と木の詩」で、少年同士の性愛や父子の性関係を描いた。出版社は苦情を恐れたが、少女たちに性の問題を伝えたいと考えたからだ。文化庁長官を務めた心理学者の河合隼雄さんは「思春期の少女の内的世界を表現し切った」と絶賛。いまも広く読まれている。しかし改正案を額面通りに受け取れば、ずばり規制の対象だ。10代の読者に届かない。

過去には、医学博士である手塚治虫さんが性教育の意味を込めた漫画が「悪書」扱いされたこともある。

都は「そういう作品は規制しない」という。だが、そのさじ加減が行政の判断ひとつというのは心配だ。「描くことへの規制ではない」ともいう。しかし、産業でもある漫画は、流通にかかる圧力が表現に跳ね返りやすい。

未来の手塚さんや竹宮さんが息苦しさに悩まされず、子供たちが優れた漫画に感動したり、考えたりする道を狭めないためには、公権力を介入させることに慎重でなければならない。

(以上、12/3付け朝日新聞 社説より引用)


朝日は過去にも同様の規制に対し、社説のネタにしていましたが*1、今回の件については『反対』を訴えています。

ただこれで朝日が明確に「規制反対!」であるのかとなれば疑問です。
まず、規制推進派の中心である日本ユニセフ協会に役員を送り込み(これは義理とか他メディアも人員を出してるから・・・といった側面があるためかも)、規制推進派の団体に資金援助し、さらに石原都知事は朝日新聞が嫌い(その逆も然り)ということで対立していることから反対している、なんてことも考えられますので、(もしかしたらどこかの有力者から「社説のネタにして世論を動かしてくれ」なんて言われている、なんてこともありうるかも・・・)単純には喜べません。

もし≪条例や法改正により、自らの報道活動に対して規制がかかる=表現・言論の自由の面から反対を訴える≫としたら手放しで評価したいところなのですが・・・。



さて、同様の批判を新潟日報(社説)、愛媛新聞(コラム)、熊本日日新聞(コラム)でも挙げていますが、今回の朝日社説を含めて規制の対象を『漫画・アニメ』をメインとしています。
しかし本来であれば、自ら(メディア)の『報道の自由』『言論の自由』と絡めて論じられるべきではないでしょうか。

また、相変わらず『漫画・アニメの性表現』を中心とした論評であることも気になります。
今回の改悪案については性表現だけでなく暴力・反社会・違法行為も含まれ、しかも違法であるかを決めるのは警察や都職員などの取り締まる側
公正中立性が疑われる面々が公正中立でない法を運用した場合の結果については、公正中立とはいえない結果が待っているでしょう。

この問題について、メディアの『お勉強』を強く望みます。


◆追記
同じ『メディア』でも、ここは別のようで・・・。
www.worldtimes.co.jp/syasetu/sh101129.htm

もう初っ端から『都の条例改正の動きに対しては、左翼的な団体が過剰に反応』(社説より)としており、救いようがありません・・・って。母体は人々を救う宗教団体でしたっけ。






*1:09年6月29日今年5月22日と25日

| 小泉 亮 | 20:24 | - | - |

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